大好きなパートナーと二人で始める新生活。結婚する予定のカップルにとって、一緒に過ごす時間はこれまで以上に楽しいものです。
将来の夢や結婚式のイメージを語り合ううちについつい時が過ぎて・・・なんてことになりがちですが、これから家庭を築いていく二人だからこそ、「お金」についての考え方はしっかりすり合わせておくべきです。
「結婚後の生活費は毎月どのくらに設定するか?」「夫婦それぞれ小遣い制にするのか?」「毎月どのくらい結婚後は貯金するのか?」といった結婚後の家計・財布の管理の話から、「結婚して子供ができて妊娠したときに夫の収入・支払いだけででやっていけるのか?」「夢のマイホームとして家を購入するのかしないのか?」「結婚してからの大きな買い物(車や家電など)はどこの会計予算としてどう確保していくか?」などライフステージにあったマネープランもできれば結婚前に話をしておくことができるといいですね。
とはいえ、デリケートな話題だけに「いつ話せばいいの?」「どこまで話せばいいの?」と迷ってしまう人も多いはず。みんなの体験談を参考に、実際に決めることやタイミングなどを考えてみてはいかがでしょう?
結婚後の「お金」=「家計」について、決めておきたいこと
1.お財布は1つにする? 2つにする? 管理は誰がする?
共働きのカップルでは、夫婦2人ともお給料が入りますね。そのお給料を1つにまとめるのか、お互い別々に管理するのか、という点をまず話し合うといいようです。
また、その際にどちらが家計を主に管理するのかということも決めるといいですね。
お財布1つのパターンでは・・・
我が家は一緒にしています。主導権は主人です。財布を一緒にした理由は、ゆくゆくは大きな資産を作りたい為です。財布を完全に一つにして、「今、この家の純資産はいくらあるのか」ということを常にクリアにしたかったからです。
また、家計はどちらか1人が担うというパターンも。
とある夫婦は、夫の収入で生活をしていき妻の収入は貯蓄に回すことにしました。
夫の収入、妻の収入、どちらも透明化してお互いの収入の金額を教え合うつもりだったのでそのことを話しました。
結婚当時は働いていたのですが、妻の収入は妊娠・出産すると無収入になってしまうこともあります。その場合を考えて夫の収入だけで生活してみたいと思ったためです。夫も同意してくれ、当面は夫の収入だけで生活しようということになりました。
妻の収入は結婚後に新しく作った預金口座に貯金をしていき、旅行したい時や贅沢品や家電を購入する時はそこから支払っていこうと決めました。
お財布2つのパターンでは・・・
私達夫婦は当面共働きを予定していました。夫婦それぞれにボーナス含めて収入がありますので、生活費とおこづかいをどうするかを話し合いました。
家賃、食費、光熱費がポイントになり、まず1か月のおおよその食費の予算をたててその食費と家賃については折半して妻である私が管理することになりました。光熱費は彼が管理してくれることになりました。
こちらはお財布だけでなく、管理も折半しているパターンです。お財布を別々にする際は、家計のためにお互いがいくら出せるか(出さなければいけないか)をしっかりすり合わせましょう。お給料の詳しい額をパートナーに知らせたくない!という場合でも、家計のためにいくらまで出せるかをしっかり伝えておけば、家計の管理がスムーズです。
具体的な管理のやり方
ちなみに、「お財布」といっても、実際のお金の管理をすべて現金でするというわけではありません。
2人の給料が振り込まれたらまずは一緒にして、一つの銀行口座にプールします。そこから家賃・光熱費・通信費・保険料等の固定費が引き落とされます。
このように、毎月の大きな支出は家計用の銀行口座を立てて管理するのが現実的。一方、毎日の食費やこまごましたものの支出の管理には、「家計財布」という財布を立ててそこに一定額を入れるという方法があります。
食材や日用品等、日々の生活の為のお金を入れる財布を作ります。毎月、家計の予算を決めてよく行くスーパーやドラッグストアのポイントカードを一緒に入れています。
家計財布は、普段は買い物に行く方が持っていれば良いと思います。ですが、例えば「ふと立ち寄ったスーパーで〇〇が激安で買いたいが、家計財布を持って来ていない」という事態は往々にしてあるもの。その場合は自身のお財布から立て替えて、レシートを貰っておき、後ほど清算します。
おおもとの財布が一緒なのに、お互いが「必要だから」ということで食品や日用品をあれこれ好きなように自分の財布から買うと、結局買い過ぎたり、レシートが大量に溢れて清算が面倒になったりと大変になってしまいます。なので、食品や日用品は絶対に家計財布からとルールを作ればこのようなことは避けられます。
「おこづかい」をどう考える?
お財布を1つにするにせよ、2つにするにせよ、お互いに自由に使えるお金についても検討する必要がありそう。「おこづかい額」を設定するかどうか、ぜひ考えてみましょう。
我が家ではお小遣い制にする、という選択にしました。理由は、収入が増えても減っても、上限を決めておけば、使いすぎを防止できるからです。
旦那さんは、仕事上のお付き合いがあるので、交際費も含め、その分は上乗せしてお小遣いを決めました。
2.大きな買い物と貯金について考えよう
お財布の管理の仕方と管理者が決まったら、次に押さえたいのは大型の支出の考え方。
「大きな買い物」って何があるの?
家電や家具などの家財はもちろんですが、この先の人生を共に歩んでいくパートナー同士、例えば家や車、そして子どもなど、今後の大きなライフイベントにどのように備えるかを話し合っておく必要があります。
生活していく上で、日々の買物とは別に大きい買物が発生するものです。家電や車の買い替え、旅行や出産費用、まだ先ですが学資などについて話しました。
突発的な大きな出費については貯金で対応し、その他の出費についてはまずボーナスなどでお金の心積もりをしてから購入にふみきることにしました。
ちなみに、何年か後に車を買い替えしましたが、「今これだけ貯金があるから買えるね」と決めました。
事前にルールを決めておくと、大きな買い物もスムーズですね。
マイホーム購入か賃貸か、貯蓄・投資はどのようにするのかを話し合っておきましょう。夫婦で共通の目標を立てて貯蓄するのか、それぞれが別の口座で貯蓄するのかも決めておくのがおすすめです。
「子ども」にも予算が必要
大きな買い物には、当然ながら予算が必要ですよね。モノならある程度イメージがつきますが、子どもを持つということも大きな支出の1つであることをイメージできる人は少ないかもしれません。
二人で生活するか子どもを持つかによって、マネープランは大きく異なります。子どもを持ちたいのかどうか、何人持ちたいのか、また、子どもの教育や習い事に対する考え方も話し合っておきましょう。
結婚前に子どもは二人持ちたいと話し合っていたので、何歳までにどれくらいの貯蓄が必要か、ということも夫婦で具体的に考えることができました。
大きなライフイベントは大きな支出につながっているもの。いつ、どんなことのためにいくらくらいほしい、というイメージをすり合わせておくと、いざというときに迷わなくてすみます。
貯金はどう考える?
家計管理の上では貯金も大事な要素になってきます。二人で貯めるのか?別々に貯めるのか?いつまで・いくらまで貯めるのか?なんのために貯めるのか?など、すり合わせておくことはたくさんありますが、まずはどうやって貯めるのかを決めるといいかもしれません。
折半した以外のお給料は実際自由なわけですが、当然貯金もしなければなりません。
それぞれ貯めてそれぞれ自由なのか、ある程度は管理下で貯めるのかを話し合いました。貯蓄用の口座をひとつ用意し、ふたりで貯めることにしました。
貯める金額は細かく決めないで、ボーナス時などにその都度話すことにしました。
今まできちんと貯金をしたことがない、という人も、「家計」を担うとなると意識が変わるようです。
独身の間は貯蓄に興味が持てなかったのですが、結婚して家計を管理するようになってから変わりました。共働き家庭では、お互いが貯蓄していると思っていたら全く貯まっていなかった、ということもありがちです。貯蓄・投資の方法は必ず話し合っておきましょう。
3.「生活が変わったとき」はどうする?
生活が変わるというとまだピンと来ないかもしれませんが、共働きのカップルでも例えばどちらかが仕事を辞める、転職して給料が下がる、などということがあったとき、家計をどうするか、というのも考えておきたいことです。
夫婦それぞれが仕事を続けるのか、又は結婚・妊娠に合わせて退職するのかを話し合っておきましょう。お互いの希望をはっきり伝えておかないと、結婚してから後悔することになりかねません。
お付き合いをしていた相手が「結婚したら専業主婦になって欲しい」という希望を持っていることが分かり、この人とは結婚できないと早々に判断することができました。その後、お金についてのルールをしっかり話し合い、仕事を続けることを歓迎してくれるパートナーと結婚したことで、結婚後に不満を感じることはありません。特に女性の方は、妊娠・出産を機に退職ということも十分に考えられます。
共働きでスタートした私達夫婦ですが、妻である私は数年後に退職しました。
でも、結婚前の話し合いでは働き手がひとりになった時のことは考えていなかったので実際そうなった時にちょっと戸惑ってしまいました。
これは前もって話し合っておくべきことだったな、と後で思いました。
お金について話すときに気をつけたいこと
いつ話す?
お金の話題は、結婚を予定しているパートナー同士であってもデリケートな話題です。いつ、お金についての話し合いをするのがいいのでしょうか?
ひとつは、両親への報告や新居を決めるときなど、結婚に向かう大きな節目のタイミングです。
私の場合は引っ越しをする前に話しました。お互い実家暮らしだったのが毎月の食費、住居費等の生活費が必要になってきて、大まかな予算決めをしなくてはいけなくなったからです。
新生活を始める引っ越し前に話しました。時期としては入籍直前です。
実家暮らしの2人であれば、引っ越しを機に、というのは自然な流れですね。
交際期間に折りに触れてお金のルールについて話しているカップルであればいつでも話しやすいと思いますが、私と彼はそうではありませんでした。
結婚が決まり、両家への挨拶や式場予約が済み新居を考える時に話しました。
それまで話したことがない「お金」の話なら、結婚式の資金や新居への引っ越し費用など、大きな支出のタイミングで切り出すというのもいいかもしれません。
お金のことを話し合うのは、結婚して一緒に生活し始める時だと思います。私は、結婚式→入籍→新婚生活という順番でしたので、結婚式の時点では、まだ別でした。
新婚生活が始まった時にルールを決めることで、その後の家計の管理がスムーズになります。
新居で暮らし始めるとき、というパターンもあるようですね。また、すり合わせをするなら結婚を決める前、という意見も。
結婚を意識し始めたら、なるべく早く話し合うのがおすすめです。両親への挨拶後やプロポーズされた後、婚約した後などではちょっとした価値観の違いや違和感を感じても、結婚の話を進めてしまいがち。結婚した後トラブルにならないためにも、冷静に判断できる間に話し合いを済ませておきましょう。
話し合いのときに気をつけること
「二人でこんな家庭をつくりたい」という夢に対して、とても現実的なお金の話。話し合っていく中で、お互いにずれを感じるということもあるかもしれません。どんなところに気をつけて話すべきでしょうか。
育った環境の異なる二人がデリケートなお金のことで話し合うので、ずれを感じることがあるかもしれません。
それを肯定とか否定ではなく、まず一度は受け止めてから自分の思いを冷静に伝えると二人にぴったりの新しいルールが生まれるように思います。
これから一緒に生活していくにあたり、お金のことを話しておくのが大切なことだと私自身結婚後何年もしてから気づきました。
2人でルールを決める、というスタンスで臨めば、感情的にならずに冷静に話し合えそうです。
どちらかが、こうしよう!と一方的に決めるスタンスではなく、お互いの意見を出し合うことから始めることが大切です。
どうしても、意見をはっきり言っているほうが主導権を握りがちです。
これまでは、当然お互い別々のお金の管理をしてきたわけですから、考え方の違いがあって当然です。
まずはお互いの考え方を知った上で、我が家はどうしていこうか?と考えると、解決策が見つかると思います。
「お互いの価値観や考えは違う」ということを前提にして、どうすり合わせるか、という姿勢で話し合いをする、というのがポイントのようですね。
そこまでして話すべき?
決めることも多く、なかなか突っ込んで聞きづらいことも聞かなければならないお金の話。結婚を前に、そこまでちゃんと話し合う必要あるの?という気持ちにもなりますよね。でも、経験者はやっぱり、「お金の話はちゃんとしておくべき」と言います。
あまり話し合いたくないお金の問題が、結婚してから、とても重要になってきます。結婚前にはお金の話なんかしなかった二人が、結婚すると稼ぎが少ないと言って揉めだしたりします。
そうならないためにも、今からしっかりとどうしていくかを決め、結婚してから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないようにしましょう。結婚後に「こんなはずじゃなかった」と思わないためにも、準備は大事ですね。
婚姻関係を結ぶ上で、お金の管理は大切なことです。
ルールがあれば、お互いに不快な思いや慌てることもなく、協力して管理していけると思います。
2人の絆を深めると思えば、前向きに話ができそうです。
これからの2人のために、お金の話をしよう
結婚後のお金の管理について話し合うことで、これからの生活が具体的にイメージでき、また「二人で家庭を作っていく」という一体感も生まれます。
せっかく出会って結婚する二人なのですから、共に歩む人生のためにも、しっかりと「お金」に関しての話し合いをしておくことをおすすめします。